Case Studiesカフェテリアプランシステム
背景
パワーアップ株式会社(注)の人事部長のシバタさんは、福利厚生のメニューを社員が持ちポイントの範囲で選択できるカフェテリアプランを企画しています。自己啓発を主体とした独自メニューが多いため、既存の代行サービスはあまりなじみません。結局、自社で独自に運用することになりました。
制度化にはメニューの利用やポイントの管理のためのシステムが必要になりますが、その運用にあまり手間や費用をかけたくありません。既存のパッケージはそもそも種類が少なく、ライセンス費用に加え、カスタマイ費用がかかります。福利厚生メニューはとっくに決定しているのですが、システム化の方針が決まりません。そんなに高級なシステムはいらないのにとシバタさんは頭を抱えました。
(注) 様々な企業に共通する課題、解決策を説明するための仮想の会社です。パワーアップ株式会社は自動車用品を製造するとともに首都圏で一般消費者向け自動車用品販売チェーンを展開しています。
課題と解決策
- 自己啓発を中心とした独自の福利厚生メニューを提供するカフテリアプランを自社で運用したい
- パッケージ製品は数が少なく、カスタマイズも含めると費用的に無理がある
- 人事部で運用するので手間のかからないシステムにしたい

インフォテックのライブラリーinfoTek Software Library (iSL)を活用して必要な機能を実現したシンプルなウェブアプリケーションを作成する
カフェテリアプランシステム構築事例
概要

カフェテリアプランでは、従業員が用意された福利厚生制度から好きなメニューを好きな時に選択、申請するのが運営の基本となります。従業員には、所定の期間に使用できるポイントが付与され、メニューを利用する毎に対応するポイントが付与されたポイントから差し引かれます。
申請は、チェック担当部門により、審査され、問題がある場合には差戻され、お知らせ機能により申請者に再申請を促します。申請が承認されるとポイントが消化されます。
特長
●シンプルで使いやすいインターフェイス
もともと福利厚生制度としてもシンプルで使いやすいものにしたいという方針があり、システムもこれに従い、説明を参照しながらメニューを選択できるシンプルなインターフィスとしました。
●チェック業務が効率的に行えるメニュー構成
制度の導入に伴い、チェック担当部門の負担が過大にならないように、使いやすさ、柔軟性に配慮しました。
●福利厚生メニューの変更への対応
制度変更に対応できるように、メニューの追加、削除の他、項目の詳細について管理画面より指定ができるようにしました。
●効率的に動作するシステム
一般的なハードウェア構成で充分、快適に動作するよう、画面、データベース構成などに配慮しました。
機能
1. ユーザ機能
一般従業員が利用する機能としては、ログイン、パスワード変更などのシステム利用上必要なもののほか、1)お知らせ、2)ポイント申請、3)ポイント確認、4)施設予約参照 などの機能があります。
1)お知らせ
承認、差戻しなど個別の申請状況に関する連絡情報の他、社員への一般的な連絡事項が表示されます。
2)ポイント申請
従業員は、カテゴリー毎に分類されたメニューの説明を参照し、内容を確認した上で、メニューを選択し、ポイントを申請することができます。ポイントの申請画面は、図2のようになります。
ポイントの説明には、メニューの内容、消化ポイント、利用回数などのポイント利用上の条件、精算方法などが表示されます。
消化ポイント数を入力し、ボタンを押して申請を行います。このとき、領収証添付などが必要なメニューの場合には、自動的に印刷メニューが表示され、領収証添付用フォームを印刷することができます。

(注)画面内容は一部一般化してあり、実際利用されている画面とは違っています。(以下の図も同様)
3)ポイント確認
ポイント確認機能では、付与、消化済、申請中、利用可能の各ポイント数や申請中及び過去の申請一覧を表示できます。当年度を含む過去3年度について参照できます。
4)施設予約状況
本機能では、利用施設の予約状況をカレンダー形式で参照できます。
2. チェック担当者用機能
以下は申請を審査するチェック担当部門で利用する機能です。(図3参照)
1)ポイント管理
申請内容を参照、検索し、承認等の処理を行う機能です。未処理申請を一覧表示し、処理状況を確認し、審査する申請を選択する機能、本人の代わりに申請を行う代理機能、特定の従業員の申請状況を表示する機能やメニューやステータス別に該当する申請を検索、一覧表示する機能が実現されています。
2)お知らせ管理
社員への連絡事項を登録、編集する機能です。表示期間を指定できます。
3)施設予約状況登録
利用施設の予約状況を日別に登録します。
4)締め処理
月次、年次の締め処理を行います。これにより当月または当年の申請が締め切られます。申請中のものは、自動的に繰越し扱いになります。
5)ファイル処理
他のシステムや業務で利用するデータをCSV形式で出力します。
6)集計処理
メニュー別、期間別の利用状況など定型的な集計を行い、表示します。

3. 管理者用機能
システム管理者が使用する機能を以下に説明します。メニューの登録、修正などもここで行います。
1)ユーザ登録等
ユーザの属性、権限を登録するユーザ登録、日付、カレンダーなどを登録する機能があります。
2)メニュー管理
福利厚生メニューを登録する機能です。メニューは、分類カテゴリーであるグループ、グループに属する個別メニューという階層で管理されます。
メニュー属性については、メニューID、名称などの一般的な属性の他、ポイントの上限、利用回数などの利用条件、事前申請/事後申請などの申請方法、領収書添付フォームなどの印刷、利用の可否、入力チェック用JavaScriptなどが個別に指定できます。
これにより、通常の福利厚生メニューの変更に柔軟に対応することができます。また、ボタン用画像ファイルやドロップダウンリストなどの項目についても指定が可能です。
3)施設
利用施設の名称等を登録します。
導入効果
本システムの導入により期待される効果は以下のとおりです。
- いつでもどこからでも社員が福利厚生メニューを申し込むことができる
- 人事担当の管理業務負担を最小に押さえることができた
- 福利厚生メニューの利用状況を簡単に把握できる
- 制度の変更にも柔軟に対応できる
動作環境
- OS: Windows系サーバOS
- MW: infoTek Software Libary(iSL)
- DB: Microsoft SQL Server
提供形態
- 通常の受託開発と同様にソフトウェアを開発し、アプリケーションを構成するコードについては弊社で過去に開発したコードも含む全てのソースコードを納品します。お客様は当該コードを自由に改変、複製して使用することができます。インフォテックは当該コード等の著作権を留保します。
- iSLはソフトウェア製品としてライセンスをご提供します。
- 開発費用は、標準的にはベース料金300万円、カスタマイズ費用150万円程度を想定しています。カスタマイズ費用はご要求をヒアリングした上で別途お見積りさせていただきます。
お問い合わせ先
インフォテック株式会社CS担当
電話:042-358-5777 電子メール: こちらから