infoTek インフォテック株式会社

テクノロジー情報Technology

Technology5. アプリケーション・ライフサイクル

アプリケーション管理の目的は、アプリケーションの機能や管理上の要件を明確にして、アプリケーションの設計・開発・配備・運用・改善をサポートし、組織のビジネスプロセスを支援することです。

そのためには、アプリケーションの開発と保守・運用を一つの連続したライフサイクルとして捕らえ、包括的に管理する必要があります。

アプリケーションのライフサイクルには、一般的に次の6つの段階が考えられます。

【要件】
ビジネスニーズに基づいてアプリケーションの要件が収集されます。アプリケーション要件には、機能要件、非機能要件、ユーザビリティ要件があります。
【設計】
要件をアプリケーションの仕様と運用モデルに反映させます。この段階で重要なのはアーキテクチャを決定することです。アプリケーションのアーキテクチャと運用モデルのアーキテクチャは整合性を取る必要があります。
【構築】
アプリケーションと運用モデルが配備できるように準備します。アプリケーションは開発か購入によって調達され、構築され、テストされます。アプリケーションと運用モデルを組み合わせたテストも検討します。
【配備】
アプリケーションと運用モデルが配備されます。運用モデルは既存のIT環境に組み込まれ、アプリケーションは運用モデルにインストールされます。
【運用】
ビジネスが求めるサービスをIT組織が提供します。サービスレベルの実績が継続的に測定されます。
【最適化】
サービスレベルの実績の測定結果に基づいた、改善活動が実施されます。サービスレベルの維持向上とコスト削減という2つの主要な戦略があります。アプリケーションはライフサイクルの最初に戻って改善が施されるか、破棄されます。

これらはアプリケーション開発者にとっては周知のサイクルですが、残念なことに開発者は運用や最適化に興味を持つことはほとんどありません。なぜなら、次のプロジェクトが控えているからです。

アプリケーション管理にとって必要なのは、アプリケーションのライフサイクル全体を通して、ビジネス側に統一したインタフェースを提供することです。常に開発チームや運用チームに影響を与えることのできる誰かを必要としているのです。