infoTek インフォテック株式会社

テクノロジー情報Technology

Technology6. 組織への展開

アプリケーション管理はあくまでプロセスですから、組織に展開して実践していかなければなりません。それでは誰が、アプリケーション管理の役割を担うのでしょうか?それは、開発チームの役割でもあり、運用チームの役割でもあります。

開発チームや運用チームに求められている役割は今日でも従来と基本的には変わりません。しかし、開発チームにはより管理しやすいアプリケーションの供給が求められ、運用チームには開発への参画が求められています。次のような要求があります。

【統一したインタフェースの提供】

開発と運用が分かれるのはサービスを提供する側の問題であり、ビジネス側の問題ではありません。アプリケーションの要件を定義する段階から最終的に破棄されるまで、統一したインタフェースをビジネス側に提供しつづけることが求められています。統一したインタフェースがスムーズなリリースを実現し、運用から得られるフィードバックによって管理しやすいアプリケーションを供給できるのです。

【境界を取り除く業績評価基準】

開発と運用の境界を取り除く業績評価基準も取り入れる必要があります。運用時にサービス停止を引き起こした設計上の瑕疵について、開発チームには説明責任を果してもらいます。運用チームには、アプリケーションのアーキテクチャや設計に運用を改善するための要件を反映させる責任があります。

【共通の変更管理プロセス】

アプリケーションの仕様変更が運用チームに知らされることなく実施されたり、運用フェーズで実行された変更が開発チームにフィードバックされなかったりすることがないように、共通の変更管理の下で、両グループによる変更がコントロールされる仕組みが必要です。

【組織における役割の明確化】

組織がどのように連携し、アプリケーション開発と管理活動を実行していくかを、要件、設計、構築、配備、運用、最適化の各段階で、明確に定義する必要があります。

【プロジェクト早期の統合】

プロジェクトの早い段階で、アプリケーション機能と運用上の要件を統合します。

結局のところ、開発と運用の境界を取り除くことが、ビジネスが求めるアプリケーション機能を提供するための正攻法なのです。