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Technology4. アプリケーション管理の位置付け

アプリケーションの管理は、従来から開発フェーズと運用フェーズに分けて考えられていました。

開発フェーズのプロセスは、アプリケーションの要件を定義し、設計や開発、構築やテストを行ってアプリケーションを完成させる活動です。多くの場合、アプリケーションを開発する組織が中心的な役割を果たします。

運用フェーズのプロセスは、アプリケーションを稼働環境に展開することや、保守や運用です。多くの場合、保守や運用を担当する組織が中心的な役割を担っています。

アプリケーションの展開を開発部門が担うケースもあります。いずれにしても開発部門と保守・運用部門に求められるスキルや経験はまったく別物であり、意図しなくても2つのチームが自然に生まれてきます。

しかしながら、サービスの品質管理という観点から考えるとアプリケーションの管理は本来一体化されたものであるべきです。アプリケーションの開発と保守・運用を一つの連続したライフサイクルとして捕らえ、包括的に管理すべきであるいうのがITILの主張です。

開発チームはサービスの品質を顧客にあったものにするために、サービスマネジメントのプロセスに参加しなければなりません。運用チームにはできないこともありますし、開発チームが行ったほうがはるかに効率的に、サービスの品質を向上させることができる場合も少なくありません。

それは今までやってきた開発手法を捨て去り、新たな手法に取り組むことを提唱しているわけではありません。顧客の期待するサービスを供給できるように、アプリケーションの開発プロセスを改善していく必要性を訴えているのです。