アプリケーション・フレームワークを確立するには、複数のアプリケーションに共通する特徴に注目します。オペレーティング･システムや使用言語、利用しているミドルウェアなど、様々な観点から同じタイプのアプリケーションをグループ化します。

例えば、クライアント・サーバ型のアプリケーション、ウェブ技術をベースとした３階層のアプリケーションなどです。

アプリケーション・フレームワークの開発は、アーキテクチャや運用モデルの標準化です。複数のアプリケーションに共通する特徴にフォーカスを当てます。また個別に開発されるものではなく、他のアプリケーション・フレームワークやアーキテクチャと統合されなければなりません。

アプリケーション開発者や運用担当者の知識や経験、そしてニーズを取り込みながら、組織内で共有できるフレームワークを確立します。

いくつかのアプリケーション・フレームワークが組織に存在する時、設計者が最初に行うことは適用するアプリケーション・フレームワークを決定することです。フレームワークを決定すれば、アプリケーション設計に費やされる数多くの作業を省略することができます。

また、開発や運用の場面においても、過去の成果物、知識、スキルなど、組織の資産をそのまま利用できます。時間の経過と共にフレームワークは成熟し、すべての判断が実績に基づいた信頼性の高いものとなっていきます。

アプリケーション・フレームワークは、アプリケーションに対する要求や技術の発達によって変化します。有能で経験豊富な人材によって改善されたり、新たに開発されたりします。また、第三者から購入するという選択肢もあります。