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Technology12. モデル化

アプリケーション・サイジングをするためには、与えられた条件の下でアプリケーションやインフラストラクチャがどのように機能するかを予測する必要があります。これがモデル化と呼ばれるキャパシティ管理プロセスの一つの活動です。

モデル化には様々な方法がありますが、アプリケーション開発者が関わることが多い一般的な手法にプロトタイピングがあります。

プロトタイプは、アプリケーションの一部を試作したものです。性能要件が厳しかったり、過去に経験のないミドルウェアやパッケージを使用したりする場合、サイジングの基礎データを収集するために実施されます。

ここで注意することは、プロトタイピングに盛り込む機能の選択を誤らないことです。機能を選ぶ際の主な基準は、次に挙げる項目です。

  • 使用頻度が高い
  • 負荷が高い
  • 重要な業務を支えている

キャパシティ管理は、プロトタイプをテスト機で動作させたデータに基づいて、本番時の業務処理量の想定値などから、必要なCPU数やメモリの量を見積もります。

プロトタイピングは開発者にとっても、開発上の留意点を洗い出す絶好の機会です。SQLの処理効率、データベース構造設計における問題点、ミドルウェアやパッケージの特徴などを把握するためには、プロトタイプをいち早く実践に近い環境で動かしてみる必要があるのです。

モデル化には、他にトレンド分析やシュミレーションといった方法があります。インフラストラクチャやアプリケーションが、変化するビジネス要件をコスト効率良く満たす責任のあるキャパシティ管理プロセスにとって、モデル化はなくてはならない活動の一つです。