(1)システムは複雑化する
システムはシンプルなほど良い
システムはシンプルなほど良い
というのが、当社のシステム化に対する基本的な考え方です。
システムがシンプルであると、
ところが実際に構築されるシステムの多くが必要以上に複雑になり、そのため当初の予算を大幅にオーバーしたり、システム上のトラブルが多発したり、ついには稼動に至らないケースも出てきています。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
というのが、当社のシステム化に対する基本的な考え方です。
システムがシンプルであると、
- 必要なシステム資源、つまりハード、ソフトの費用が少なくなる。
- システムを開発する費用・期間が少なくなる。
- ユーザの教育、サポートの手間が減る。
- トラブルが少なくなり、保守も楽になる。
- 将来の変更への対応も容易になる。
ところが実際に構築されるシステムの多くが必要以上に複雑になり、そのため当初の予算を大幅にオーバーしたり、システム上のトラブルが多発したり、ついには稼動に至らないケースも出てきています。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
ほうっておくとシステムは複雑になる
まず、システムの素材であるオペレーティングシステムやソフトウェア製品が複雑になっていることが原因としてあげられます。もともと複雑なものを組み合わせていけば、できたものも複雑になります。システム構築を担当するベンダーやSI(システムインテグレータ)などシステムを供給するサイドにも問題があります。最後にユーザサイドの事情もシステムを複雑にする傾向を助長します。これらの要因が重なってシステムは複雑になっていきます。システムはほうっておくとどんどん複雑になっていく運命にあるのです。このへんの事情を考えてみましょう。
肥大化するソフトウェア
競合や販売上の理由でソフトウェアの機能は肥大化する一方です。まずユーザアプリケーションが動作するオペレーティングシステムや基本ソフトが複雑化、肥大化しています。これらの環境上で動くアプリケーションソフト製品も競って機能を増やしています。肥大化したソフトウェアは、システム資源を消費し、相互に複雑な影響を与え、問題を起こしやすくなります。またソフトウェアのベンダー自身が自社の製品の品質をコントロールすることが難しくなってきています。
頻繁なバージョンアップによる機能の変更、追加もやっかいな問題です。前のバージョンで動いていた機能がバージョンアップ後、動かなくなるケースは多くのシステム開発者が経験することです。またバージョンアップによる最新の機能はできれば使うのを避ける、使うとしても注意深く評価してから使うということが、なかば業界の常識となっています。これもバージョンアップの目的を考えると変な話といえます。
頻繁なバージョンアップによる機能の変更、追加もやっかいな問題です。前のバージョンで動いていた機能がバージョンアップ後、動かなくなるケースは多くのシステム開発者が経験することです。またバージョンアップによる最新の機能はできれば使うのを避ける、使うとしても注意深く評価してから使うということが、なかば業界の常識となっています。これもバージョンアップの目的を考えると変な話といえます。
SIはなかなか本当のことを言えない
次に、システムの供給サイドですが、多くのメーカーやSIはメジャーなソフトウェア製品をサポート、販売している事情があり、上記のような問題を明確にユーザに伝えにくい立場にあります。またシステムの検討にあたり、顧客の要求が複雑すぎたり合理性を欠き、システムが複雑になりそうな場合でも、さまざまな事情で、顧客にもっと問題を整理してくれとは言えない場合があります。他社との競合が激しい場合には、営業の判断で無理をしてでも「できます」というケースも出てきます。さらにシステムが複雑になり大規模化することが、システム全体の売上増につながるという側面もあり、システムをシンプルにする方向の提案はなかなか打ち出しにくいといえます。
ユーザの事情もシステムを複雑にする
最後にユーザサイドですが、ここにもシステムを複雑にする原因があります。システム担当部門がユーザ部門の要求を絞りきれずあれもこれも取り入れてしまうケースや、機能が多く見栄えの良いシステムがトップに評価され、多くの予算を獲得し易いなどの事情があります。またシステム開発開始後にやらせなければ損とばかり、多くの仕様変更を要求してシステムを複雑なものにしてしまうことも良く見受けられます。
情報投資の自己責任
以上のように、製品、SI、ユーザそれぞれに問題があるものの、情報投資の主体であるユーザ自身がしっかりしたシステム化への考え方を持つことが大切といえます。ソフトウェアの肥大化の傾向は当面収まりそうにありませんし、個々のユーザの努力でなんとかなるものでもありません。ユーザとしては今手にはいるソフトウェア製品を賢く選択、使用していくことです。またSIの対応も、ユーザの姿勢や能力ににより大きく変わってきます。ユーザがしっかりした方針を提示すれば、それにふさわしい提案をしてくれるところも出てくるはずです。
金融ビッグバンに際して、投資の自己責任ということがさかんにいわれましたが、情報システムへの投資においても同様のことが言えます。残念ながら日本のユーザは欧米に比較してメーカやSIへの依存傾向が強く大手企業の中ですらお任せの傾向が強いように思われます。この傾向はコスト高につながるばかりでなく、ITの効果的な利用という競争力の源泉をリスクにさらすことにつながります。デジタル情報化経済にあっては、情報システムの導入について工場での生産設備の導入や販売業の店舗立地と同様のレベルの導入ノウハウの整備が必要となります。
以上では、システムが複雑化する経緯について述べ、ユーザ自身の主体性の大切さを述べてきましたが、次にビジネス及び情報技術の側面でどのような点に留意すれば良いか考えていきたいと思います。
金融ビッグバンに際して、投資の自己責任ということがさかんにいわれましたが、情報システムへの投資においても同様のことが言えます。残念ながら日本のユーザは欧米に比較してメーカやSIへの依存傾向が強く大手企業の中ですらお任せの傾向が強いように思われます。この傾向はコスト高につながるばかりでなく、ITの効果的な利用という競争力の源泉をリスクにさらすことにつながります。デジタル情報化経済にあっては、情報システムの導入について工場での生産設備の導入や販売業の店舗立地と同様のレベルの導入ノウハウの整備が必要となります。
以上では、システムが複雑化する経緯について述べ、ユーザ自身の主体性の大切さを述べてきましたが、次にビジネス及び情報技術の側面でどのような点に留意すれば良いか考えていきたいと思います。
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